雇用保険とは?
労働者が万が一失業してしまった場合に手助けしてくれる社会保険の1つです。
加入対象者は決まっていますが、基本的に全労働者が加入しなければならない強制保険制度です。
基本手当、就職促進給付、教育訓練給付、雇用継続給付の4種類があります。
保険料は、労災保険とは異なり、事業主と労働者で負担します。
加入対象者
基本的に、法人の役員、個人事業主を除き強制加入ですが、下記の基準は設けられています
(1)1か月以上働く見込みがあること
(2)1週間の所定労働時間が20時間以上であること
(3)学生でないこと
基本手当(失業保険)
失業者の求職活動中に支給される手当のことをいいます。
■受給資格
離職日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算1年間以上あったこと
■受給するためには
公共職業安定所(ハローワーク)に行き、失業認定を受け、求職の申し込みをする
■受給できる日数
90日~330日(雇用保険期間により異なります)
■基本手当を申請できる期間
離職をした日の翌日から1年間
病気、出産、育児、介護で30日以上継続勤務できなくなった場合、最大で3年間の延長が可能
■受給金額
離職日の直前6か月分の給料÷180×給付率
■ポイント
雇用保険を受給するには「労働する意思」と「労働できる能力があること」を証明する必要がある
そのため、4週間に1回はハローワークに通い、「仕事を探すという仕事」を行います
そして「本気で仕事を探している」と認定され、初めて雇用保険が受給することができます

就職促進給付
失業中の労働者に対して雇用保険から支払われる給付金の1つです。
就業促進給付制度の中の『再就職手当』という制度があります。
再就職手当は、基本手当支給期間に、支給日数を3分の1以上残して就業した場合に給付されます。
給付額は人によって様々です。
ちなみに、基本手当を受給しなかった場合は、再就職手当は満額受給することができます。
教育訓練給付
働く人の能力開発やキャリア形成を支援し、就職の促進を目的とした制度の1つです。
具体的には、厚生労働大臣が指定する講座などを受けることで、受講費用の一部が支給されます。
受給できる条件として、下記の(1)または(2)を満たす必要があります。
(1)現在、雇用保険に3年以上加入している
(2)離職後1年以内で、雇用保険に3年以上加入していた
一般教育訓練と専門実践教育訓練の2種類があります。
雇用継続給付
雇用の継続を促すことを目的とする給付です。
『高年齢雇用継続給付』『育児休業給付』『介護休業給付』の3種類があります。
■高年齢雇用継続給付
『高年齢雇用継続基本給付金』と『高年齢再就職給付金』の2種類があります。
受給するためには、60歳から65歳に被保険者であった、再就職したなどの条件が必要です。
事前にネット等を活用して調べておきましょう。
■育児休業給付
育児休業を取得し、給料が支払われなくなった者に支給されます。
支給条件として、子の年齢は満1歳未満が原則です。
※パパママ育休プラス制度を利用すると1歳2か月未満
※支給対象期間延長に該当する場合は、1歳6か月または2歳未満に延長されます
■介護休業給付
介護休業中の給料が、休業前の給料と比較し80%未満に低下した場合に支給される制度です。
介護対象は、配偶者、父母、子、配偶者の父母などです。
休業は、介護対象家族1人につき通算93日以上まで、3回を上限に分割して取得できます。
なお、休業開始時の給料日額の67%が支給されます。

まとめ


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